web広告とは？12種類の手法と成果を出すポイントを解説

Web広告はインターネット上で配信される広告であり、身近なWebサービスであるGoogleやSNSなどで使用されます。
Web広告をうまく活用することで費用対効果の高い広告施策を実現し、商品やサービスの訴求効果を高めることができます。
Web広告には多種多様な種類があり、自社の課題やフェーズ、ターゲットによって使い分けが必要です。
各広告の特徴を理解せずに実施すると、失敗する可能性もあります。
この記事では、Web広告の代表的な種類や成果を出すポイントについて説明します。
Web広告を開始しようとしている企業だけでなく、現在実施しているWeb広告からもっと成果を得たいと考えている人もぜひ参考にしてください。

web広告はweb上のメディアに掲載される広告

Web広告は、商品やサービスの知名度向上や販売促進を目的としてインターネット上のWebサイト、検索エンジン、SNSなどに設けられた広告スペースを利用して配信される広告のことです。
Web広告は広告主がターゲットに合わせて広告を配信することができるため、費用対効果が高く、迅速かつ正確な成果を計測することが可能です。
ただし、Web広告には様々な種類があり、自社の目的やターゲットに合わせた選択が必要です。

web広告のメリット

web広告のメリットは以下の4つです。

Web広告は雑誌やテナントなどの広告とは異なり、低コストで費用対効果を最大限に引き出せます。
マーケティング担当者や経営者はweb広告のメリットを正確に理解しておきましょう。

細かくターゲットを絞れる

Web広告では、広告配信先のターゲットユーザーを絞り込むことができます。
絞り込んだターゲットユーザーにピンポイントで広告を配信することで、商品やサービスに最適なユーザーにリーチできます。
ユーザーの性別や年齢、住まいだけでなく、Web上の行動や興味関心、検索履歴なども基にして細かく絞り込むことが大切です。
ターゲットを絞り込むことで、コストを抑えながらも広告効果を高めることができます。

効果測定ができる

Web広告は、リアルタイムでユーザーの反応を収集し効果測定が可能です。
広告の効果を測定するためには、広告が表示された回数やクリックされた回数、購入に至った人数などを数値化し、分析する必要があります。
Web広告では数値化が簡単にできるので、PDCAサイクルをスピーディに回せるのが特徴です。
また、改善点を見つけやすいため、コストを抑えながら効果的な広告施策が打てます。

費用が少なくても配信できる

Web広告は、マス広告に比べて費用を抑えて広告を出稿できる方法です。
クリックされた回数や表示回数に応じて費用が発生するため、あらかじめ設定した予算内で広告を掲載することができます。
少ない予算でも効果的な広告を行うためには工夫が必要ですが、1日100円から始めることができるため、小規模な事業者や個人でも手軽に広告宣伝を行うことができます。
Web広告なら、少ない予算でも目的とする顧客に効率的にアプローチできるという大きな特徴があります。

短期間で効果が出やすい

Web広告はマス広告に比べて広告出稿から効果を得るまでの期間が短く、すぐに広告を出稿することができます。
特にリスティング広告やアフィリエイト広告は、すでに興味を持って検索している人をターゲットにしているためより短期間で効果を得ることができます。
悩みや欲しいものが明確になっている人々を効果的にアプローチできるため、より効果的な広告戦略を展開することができます。

web広告のデメリット

Web広告には多くのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。
Web広告を効果的に活用するためには、デメリットを理解することが大切です。
デメリットは以下の3つです。

それぞれ詳しく紹介していきます。

運用に知識が必要

Web広告を運用するには一定の知識が必要です。
例えば、Google AdWordsを利用する場合キーワードの選定や入札価格の設定など、多くの細かい作業が必要になります。
Webマーケティング初心者の方が成果を出すには、オンラインセミナーや書籍、YouTube動画などを活用して独学で勉強することができます。
しかし、集客を急ぎたい場合は外注して運用を任せることもできます。
外注しながら必要な知識やノウハウを吸収し、徐々に社内で運用することもできます。

成果を上げるために数値を分析しなくてはいけない

Web広告はリアルタイムでデータが収集されますが、収集したデータを分析し改善点を見つけなければなりません。
CTRやコンバージョン率などの数値を確認し、複数の視点から問題や課題をとらえ、解決策を選定する多角的な分析力が求められます。
初めに解析ツールと専門用語を習得し、必要なデータを収集することが大切です。
実際に運用しながら、問題点を見つけ、改善策を考えることが重要なポイントとなります。

競合が多い業界はキーワード単価が高くなる

Web広告のキーワード単価は需要と供給の関係によって変動します。
競合が激しい業界では、広告出稿に伴い高額なクリック単価が発生するという課題があります。
そのため、競合が多い業界でWeb広告を行う場合は費用対効果を考慮しなければなりません。
具体的な対策として、クリック単価を下げるためのノウハウを習得することが挙げられます。
例えば、品質スコアを上げることや、入札単価を下げること、クリックされる広告コンテンツを作成することがあります。
これらの対策を実践することで、競合の激しい業界でも広告費を効率的に抑えることが可能です。

配信するweb広告の選び方

Web広告を配信するにあたり、どの媒体を選ぶかは重要なポイントです。
ターゲットに届く媒体を選択することで、効果的な広告配信ができます。

ターゲットが多い媒体から選ぶ

まずは、自社の商品やサービスのターゲット層が利用している媒体を選択することが重要です。
例えば、20代女性向けの美容コスメ商品の広告を出稿する場合、20代女性がよく利用すると思われるInstagramを選ぶことが望ましいです。
一方で、中高年層をターゲットとした広告を出す場合にはニュースサイトやポータルサイトなどが適しています。
さらに、地域性を考慮した広告配信をする場合には地元のポータルサイトや地域情報誌などが有効です。
ターゲット層がどの媒体を利用しているかを事前にリサーチすることで、広告媒体を選ぶ際に迷うことなく的確な選択ができます。
ターゲットに合っている広告媒体を選択することで、広告費の無駄遣いを防ぎより効果的な広告運用が可能になります。

目的から選ぶ

Web広告を出稿する際には、広告の目的に応じた広告媒体を選択することが重要です。
例えば、新しい枕を販売する場合、よりよい睡眠を求めるターゲット層に訴求する必要があります。
そのため、潜在層が多いSNSでは購入促進広告は効果的ではなく、Googleの検索結果ページで「安眠　枕」と検索しているユーザーに広告を出稿する方が商品の売上を伸ばすのに有効です。
また、ブランド認知度を高めるためには、広告掲載媒体が多くアクセスされる媒体が効果的です。
広告の訴求内容とターゲット層に適した媒体を選び、効果的な広告展開を行うことが重要です。

web広告の種類

Web広告には多様な種類があります。
ここからは、代表的な種類について解説します。

ディスプレイ広告

Webサイトの広告枠に表示される広告をディスプレイ広告と呼びます。
テキスト広告だけでなく画像や動画なども出稿できるため、アピールする効果が高いです。
広告の表示は複数のWebサイトやアプリで行われ、認知度の拡大に効果を発揮することができます。
一方、購買による成果は期待できないのがデメリットです。
ディスプレイ広告にかかる費用は、1,000回表示させるのに10円から数百円程度が相場です。
また、ワンクリック型の課金形式を採用する場合は、10円から数百円ほどで広告を出稿することができます。
広告主が指定したターゲット層に対して、広告を表示することができます。

リスティング広告

Googleなどの検索エンジンに表示される広告で、検索キーワードに関連する広告が表示されます。
検索キーワードによっては購買につながりやすい可能性が高いです。
ただし、競合が多いため、専門的な知識や工夫が必要となります。
クリック単価型の広告で、ユーザーが広告をクリックした際にのみ広告主が費用を支払います。
費用は検索キーワードによって異なりますが、購買につながりやすいキーワードは費用が高くなる傾向があります。

アドネットワーク広告

アドネットワーク広告とはWeb上の複数のサイトに掲載される広告で、アドネットワークを介して広告主が配信します。
主要なアドネットワーク広告媒体には、「Googleディスプレイネットワーク（GDN）」や「Yahoo!広告 ディスプレイ広告 運用型（YDA）」などがあります。
これらを利用することでインターネットを利用するほぼ全てのユーザーにアプローチすることができ、幅広い年齢層や性別・地域にアプローチすることも可能です。

リターゲティング広告

リターゲティング広告は、すでに自社サイトを訪れたユーザーに対して他のWebサイトでも再度広告を表示する広告です。
ユーザーに自社サイトを再訪問してもらうことを目的としています。
特にECサイトでは非常に効果的で、買い忘れやリピート購入を促すことができます。
ただし、個人情報保護の観点からリターゲティング広告を実施するのが難しくなっている現状です。
リターゲティング広告はクリックされるたびに料金が発生する形式であり、表示される広告に関するキーワードによって費用が異なります。
低コストなキーワードでは数十円程度で実施できますが、高コストなキーワードではワンクリック数千円程度の費用がかかることがあります。

純広告

純広告は、特定の媒体に対して広告を配信する手法です。
自社のターゲットに近いユーザーが閲覧するであろうサイトに出稿することで、認知度の向上やブランディングに効果があります。
単価が決まっているため運用の手間がかからず、効果がある場合は費用対効果が高いです。
一方で、一定の掲載期間や掲載する場所が決まっているため調整が難しく、効果があまり出なかった場合でも費用が発生してしまうというデメリットがあります。

ネイティブ広告

ネイティブ広告はWebサイトやメディアなどに掲載され、サイト内のコンテンツに合わせたデザインや文章で表示される広告のことです。
広告自体がサイトのコンテンツと同化するため、ユーザーは広告であることに気付きにくく自然にクリックしてくれる可能性が高くなります。
また、ストレスを与えずにクリック率を高めることができるため広告効果が高いとされています。
ただし、費用が比較的高くなりがちです。
ネイティブ広告にはさまざまな課金方式があり、それぞれ費用感も異なります。
広告の表示回数やクリック数によって変動するため、適切な課金方式を選ぶことが重要です。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、成果報酬型の広告形式です。
アフィリエイターと呼ばれる人々が、自分のウェブサイトやブログ、またはメールなどに商品の広告リンクを貼り、そのリンクから商品が購入されたりサービスが利用された場合にのみ報酬が支払われる広告形式です。
このため、成果が出ない場合は費用がかからず優秀なアフィリエイターが発信すれば広告効果も高いです。
ただし、商品や報酬が低い場合はアフィリエイターにとって魅力が薄くなり扱ってもらえないことがあります。
また、ASPと呼ばれる広告運用媒体への登録が必要で、登録費用や成果報酬の支払いが必要となるため他のWeb広告よりも費用相場は高くなりがちです。

記事広告

記事広告とは、広告主ではない第三者の視点で商品やサービスの魅力を伝える記事をWebメディアに掲載する手法です。
「タイアップ広告」や「PR記事」とも呼ばれます。
ユーザーに広告っぽさを感じさせず、コンテンツとして自然に取り込まれるような形式が求められます。
また、媒体サイトと広告主との協業によって記事の制作から配信までを一括で行うことができる場合もあります。
ディスプレイ広告やリスティング広告ではリーチできないユーザー層に対しても、コンテンツの魅力で興味を持ってもらえる可能性があります。
また、潜在層へのアプローチに有効な手法であり、ユーザー自身がニーズに気づいていない商品やサービスについても、記事広告を通じて紹介することが可能です。
記事広告は広告主の商品やサービスをより詳しく紹介することができるため、ブランディングに効果的です。

動画広告

動画広告とは、広告主の商品やサービスを映像で紹介する広告のことです。
2019年の日本の広告費では、インターネット広告全体の19.1％を占め、リスティング広告とディスプレイ広告に次ぐ大きなシェアを持っています。
YouTubeやニコニコ動画などの動画共有サイトに出稿されることが多く、視聴者にインパクトを与えることができます。
また、動画広告は視聴者の注意を引きやすく、ストーリー性を持った広告にすることで視聴者の心に残りやすくなります。
ただし、動画広告は広告制作にコストと時間がかかるため、少ない予算では十分な効果が得られない場合があります。
動画広告の費用は、形式によって異なります。
例えば、スキップ可能なインストリーム広告は30秒間試聴されるか、動画をクリックされるごとに約49円程度必要となります。
また、SNSでの動画広告は1再生あたり5〜20円程度が相場となっています。

リワード広告

リワード広告とは、アフィリエイト広告の一種で、ユーザーがアプリのインストールや商品購入などで成果報酬を得ることができる広告形式です。
例えば、アプリ内で広告を見てるとアプリ内通貨をもらえるといった仕組みです。
ユーザーは報酬を得ることができるため、興味のない広告でもクリックして見る傾向があります。
特にアプリのインストールを促すことが多く、これによってアプリのランキング上位を目指し認知度を向上させることができます。
動画形式のリワード広告では、ユーザーが自ら動画を再生するため不快感を与えることなくアプリの認知度を高めることができます。
ただし、配信回数が過度に多くなるとユーザーに嫌悪感を与えてしまうことがあります。
そのため、リワード広告を効果的に活用するためには配信頻度や配信数の調整が必要です。
また、動画制作には一定のコストがかかるため、制作費用を考慮しなければなりません。
リワード広告での成果報酬は、1インストールあたり70〜80円程度とされています。
この成果報酬を目安に、適切な配信戦略を立てることが重要です。

SNS広告

SNS広告は、Facebook、Instagram、Twitterなどのソーシャルネットワーキングサービス（SNS）上に広告を出稿するものです。
SNS広告は広告を配信するためのシステムが各社に存在しており、SNSのタイムラインやストーリーズなどでターゲティングしたユーザーに配信できることです。
SNS上ではユーザーが自分自身や友人とのコミュニケーションに時間を費やす傾向があるため、ターゲットとなるユーザーが利用しているSNS上で広告を配信することで効果的に訴求することができます。
また、SNSは購入に至らない興味を持つ潜在顧客が多くいるため、ブランド認知を高めたり、ブランドイメージを向上させたりするための広告配信が効果的です。
ただし、魅力的な広告クリエイティブを制作する必要があり、制作にはコストがかかります。
SNS広告といってもSNSごとに利用しているユーザー層が異なるため、適切な媒体選定やターゲティングが必要です。
SNS広告の費用は複数の課金形式があり、クリック課金だけでも数十円から数百円まで幅広い相場があります。
インプレッション課金も1,000回表示で数百円が相場とされています。
自身で広告費用を設定できるため、柔軟な予算管理が可能です。

メール広告

メール広告は、電子メールを利用して広告を配信するものです。
メールマガジンやDM（ダイレクトメール）などが代表的なメール広告です。
主にテキスト形式とHTML形式の2種類に分けられ、それぞれに特徴があります。
テキスト形式は文章を簡単に装飾でき、HTML形式はHTMLを変更することによってフォントサイズや画像の入れ込みなども簡単に行えます。
メール広告は見込み客に配信されるため、購買される可能性が高いです。
また、入稿から配信までの期間が短いため手軽に始められることも魅力的です。
ただし、スパム認定されてしまうケースもあるため、メルマガ登録時に迷惑メールフィルターを解除させるなどの対策が必要です。
メール広告は、購買履歴や興味関心などを元にターゲットを設定して配信することができます。
送信者名や件名、本文などの設定によって、受信者に訴求することができます。
テキスト形式とHTML形式のメール広告では、費用相場が異なります。
テキスト形式では1配信につき0.1円から1円程度、HTML形式では1配信につき0.3円から2円程度が必要です。

web広告を成功させるためのポイント

web広告を成功させるためには、以下のポイントを抑えることが大切です。
広告を出稿する前にポイントを抑えておくことで、より効果的な広告運用が可能になります。

広告を出稿する目的を明確にする

Web広告は目的によって選ぶべき媒体や施策も変わるため、施策を実施する前に自社が何を目的としているかを明確にすることが重要です。
例えば、認知拡大を目的とする場合は自社の商品を知らない人や無関心層をターゲットにして、SNS広告や動画広告、純広告などが効果的です。
一方、購入促進を目的とする場合は、自社の商品をすでに知っている人や検索したことがある人、つまり顕在層をターゲットにしてリスティング広告やディスプレイ広告、リターゲティング広告などを選択します。
広告出稿にかかる費用は高額になることもあるため、まずは自社の現状を把握して目的を明確にしておきましょう。

ターゲットを設定する

Web広告の魅力は細かいターゲティングが可能であることです。
しかし、ターゲットを明確にせずに広告を設計することは意味のない施策になってしまいます。
「誰に、何を伝えるか？」をはっきりさせることは、広告設計の重要なステップであり、このステップが正しく実行されなければ施策にも影響を与えます。
広告を見る人の属性や興味関心、購買履歴などから、広告を見た人が興味を持ちそうな層を絞り込みます。
ターゲットを設定することで、効果的にアプローチできるようになります。

目標値を設定する

広告運用においては、KGIとKPIを数値で設定することが重要です。
KGIとは、「Key Goal Indicator」の略で、最終的に達成したい数値目標を示す指標です。
一方、KPIは「Key Performance Indicator」の略で、KGI達成に必要な数値目標を示す指標です。
KPIを正しく設定することで、広告運用の成果を適切に把握することができます。
Web広告運用においては、「CPA」という指標がよく用いられます。
この指標は商品1つを売るのにかかった費用や、コンバージョン1件を獲得するのにかかった費用を表します。
正しいCPA設定により、Web広告の目的に合ったKPIを設定することが可能です。

PDCAをまわして改善する

WEB広告は、配信した後もPDCAを回して定期的に改善を行うことが重要です。
広告の効果が思わしくない場合は、改善点を洗い出し改善案を検討します。
PDCAを回す際には、試した施策のデータを蓄積することがオススメです。これにより、高パフォーマンスな広告や効果的な施策の傾向を把握し、過去の成果を振り返ることができます。
また、高い効果があった施策は他の商品・サービスにも展開できるため、全体的な業績アップにもつながります。
こうした改善のサイクルを回すことで、より効果的な広告運用を行い、目標達成に繋げましょう。

まとめ

Web広告は、低予算で多くの人にアプローチできることが最大のメリットです。
また、ネットの検索履歴などからターゲット層にもPRしやすく、自社の商品やサービスを宣伝することができます。
Web媒体によって年代やユーザーの趣向が異なるため、自社の目的に合わせた最適な媒体を選ぶことがWeb広告の効果を最大化するために重要です。
どの媒体を選んだらいいのかわからない、web広告を効果的に運用したいという場合は、ぜひNUVOにご相談ください。

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